40年ぶりの相続法改正で何が変わるの?

相続法改正

40年ぶりの民法(相続分野)改正で何が変わったのか?! 

▮相続に関して主にどのような点が変わったの?

相続に関するトラブルを防ぐために、民法では、誰が相続人となり、また、何が遺産にあたり、被相続人の権利義務がどのように受け継がれるかなど、相続の基本的なルールが定められています。この民法の相続について規定した部分を「相続法」と言います。相続法は、昭和55年(1980年)に改正されて以降、大きな改正は行われていませんでしたが、高齢化の進展など社会環境の変化に対応するため、約40年ぶりに大きな見直しが行われました。

 

 

相続法改正の主な内容

 

☒ 配偶者居住権の創設

☒ 遺産分割前に被相続人の預貯金一部払い戻し可能に

☒ 遺留分(最低限相続できる財産を保障するもの)請求が金銭請求に一本化

☒ 自筆証書遺言井添付する財産目録の作成がパソコンで可能に

☒ 法務局で自筆証書による遺言書が保管可能に(検認作業が不要に)

☒ 被相続人の介護や看病で後見した親族は、金銭要求が可能に

 

などなど 詳しくは

→ 法務省「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律について(相続法の改正)」

 

 

▮相続法の何が?いつから変わるの?

 

今回の改正は一部規定を除き、2019年(令和1年)7月1日から施行されます。

(改正概要については、以下の法務省ホームページ

「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律の施行期日」を参照)

 

改正法の概要については,併せて以下の資料もご参照ください。

 ☑相続法改正の概要について  ☑パンフレット

 

(1)【自筆証書遺言】の方式を緩和する方策

平成31年(2019年)1月13日

【施行済】 自筆証書遺言に関する見直し   

Q&Aはこちら(自筆証書遺言に関するルールが変わります

 

(2)原則的な施行期日

令和元年(2019年)7月1日

 

①【遺産分割】に関する見直し等

配偶者保護のための方策(持戻し免除の意思表示の推定規定)

長期間婚姻している夫婦間で行った居住用不動産の贈与等について

遺産分割前の預貯金等の払戻し制度の創設等

遺産分割前の預貯金等の払戻し制度について

遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合の遺産の範囲

相続開始後の共同相続人による財産処分について

②【遺留分】制度に関する見直し

 遺留分制度の見直し  

③【登 記】相続の効力等に関する見直し

相続の効力等の見直し

④【寄与分】相続人以外の者の貢献を考慮するための方策

相続人以外の者の貢献を考慮するための方策

 

(3)配偶者居住権及び配偶者短期居住権の新設

令和2年(2020年)4月1日

配偶者短期居住権について  配偶者居住権について

 

(4)【自筆証書遺言】法務局における自筆証書遺言に係る遺言書の保管制度
令和2年(2020年)7月10日

法務局における遺言書の保管等に関する法律について